なぜ酒蔵がバナナジュースをつくろうと思ったか?

当自販機を見た人が最初に思うことはまずこれだと思います。

当然です。酒蔵って日本酒をつくってるいるから酒蔵なわけですから。。。

それまで1830年から約190年間日本酒しかつくってこなかった(知りうる限りではですが。。。)ので、ここにきてなんでだろうと。

営業許可としては清酒製造業許可しか持っていなかったので、わざわざ保健所にいって清涼飲料水製造業許可を取る段階から始めたのは、端的に言えば発起人が「とある病気を患う」ことがキッカケになっています。。。

発起人について

この記事を書いている、酒蔵がつくったバナナジュースの製造販売を始めようと考えた発起人は、当酒蔵の2023年12月現在の社長の長男であり取締役の田中です。

わたしは2018年1月より家業である当酒蔵を手伝い始めました。

変わった経歴なのですが、わたしは公認会計士です。

2013年に論文式試験に合格し、大学を卒業後大手監査法人(大きい会計事務所みたいなところ)に入所しました。

会計監査という、主に上場企業の未公開の段階の決算書を確認し、不正や誤謬がないかチェックするというかなり特殊な仕事をしていました。

そして、2017年末に退所し、家業を手伝い始めます。

監査法人時代、2度の入院

監査法人時代は、仕事柄朝は9時半~10時頃に出社、と遅めでしたが、夜は残業が多く1年目で36協定の上限時間に達してしまいました。

今でも覚えていますが、3週間くらいの研修期間が終わり初めて現場に出た日、22時半に退社しました。

たまたま今日は仕事が多かったのだろうなと思っていたら、翌日2日目の退社は23時半でした。

新人だから早めに帰っていいよ、という風に言われて17時半に帰っている同期もいましたので、アサイン次第(?)なのだと思います。

また、当時の食生活はかなり乱れており、夜12時を回って自宅に帰る途中でラーメン大盛り+ごはん2杯などよく食べておりました。

自宅近くに学生向けのガッツリ系のお店がたくさんあったんですね。

その誘惑には度々負けておりました。

栄養バランスやカロリーなど考えることは微塵もなかったような気がします。

さらに、当時は喫煙者で食後や寝る前の一服がやめられずにおりました。

さらにさらに、会計士なので家業である酒蔵の経営状態が決算書を見ればだいたいわかってしまうんですね。

全国に1300社くらいある酒蔵の中でも小さい規模に入る家業の売上は、年々ジリ貧で上昇することはなく、これからどうなるんだろう、父の経営で大丈夫なのだろうかと酒蔵に携わっていないからこそ無駄に不安がっておりました。

その不安が夜中に沸き起こると寝る時間が遅くなる→朝は目覚ましで無理矢理起きる、という毎日。

そんな自己管理の足りない生活を送っていたら、当然ですが身体にガタがきます。

まず、痔瘻という病気が見つかりさらにそこから国の指定難病である「クローン病」という病気が見つかります。
(※クローン病についての詳細はこちらをご覧ください→https://www.nanbyou.or.jp/entry/81

また、クローン病の合併症で「腸閉塞」を患います。

痔瘻で1回、腸閉塞で1回、計2回の入院をしてしまいました。
(※病気が発覚した詳しい経緯や経験談はひとつの記事に書ききれないので追々書こうと思います)

病気の経験から思ったこと

こうした経験から、わたしは腸活というものに興味を持ち始めました。

また、人々の腸を良くするというかたちでなにか社会貢献ができないか、常々考えていました。

酒蔵は日本酒を造りますが、日本酒は発酵食品であり発酵の技術を通してなにかできるはずだと思っていました。

腸活に関する本や雑誌、メディアでも多数取り上げられ、腸活という言葉が一般的になるくらい、人々は何かしら腸に悩みを抱えているのではないか?と。

自分は病気として認定されてしまったが、そこまでいかなくても、例えば慢性的な便秘や下痢などに悩まされ、快適な生活を阻害している人は少なくないんじゃないかと思っていました。

そういった方々のために何かしら商品をつくりたかった。

これが、酒蔵がつくったバナナジュースを開発することになった「発起人のモチベーション」の部分になります。

腸活のための商品、ということだけであれば、今の世の中にはたくさん商品がありふれています。

ではなぜバナナジュースだったのか、というと、、、

それもまた追々書いていこうと思います。。。






健康はお腹から。